第10回 ぐっすり眠れてる？

今回は「睡眠」についてお伺いしました（回答者数：146）。

半数以上が最近の睡眠状態を「あまり良くない」「良くない」と感じていて、「寝つきが悪い」「夜中に何度も目がさめる」といった不眠のパターンに悩む方が多いようです（Q1、2）。1日の睡眠時間をみると、約3割の方は6～8時間寝ていると回答されていますが、6時間未満が約4割、8時間以上が3割という結果でした。また、昼寝をされている方は全体の約6割で、その8割以上が30分以上昼寝をしていると回答されています（Q3、3-1）。長時間の昼寝は夜間の睡眠に影響します。夜、良く眠るために、昼間の活動性を上げて夜の睡眠の質を改善するようにしましょう。

不眠を感じる方が多いこともあり、約半数の方が毎日睡眠薬を飲んでいて、そのうち半数は2種類以上の睡眠薬を飲んでいます（Q4、4-1）。一方、睡眠薬を飲んでいても「よく眠れる」という方は半数ほどで、もう半分は「効果がない」「副作用がきつい」と回答されています（Q5、6）。睡眠薬は、寝る時間に合わせて服用し、飲んだら速やかに布団に入って寝る準備をしましょう。もし翌日に眠気や倦怠感を感じて生活に支障を感じる場合には、主治医に相談してみましょう。睡眠薬を飲むと、やめられなくなったり、効かなくなったりするのではないかと心配する声も多いようですが（Q7）、現在使用されている睡眠薬は安全性の高いものです。不安や心配があれば、自分で調節せずに、主治医に気軽に相談してみましょう。

睡眠薬以外にも、ホットミルクを飲んだり、カフェインを控えたり、アロマオイルを使ったり、自分でできる眠りのための工夫がたくさんあります（Q8、9）。また、寝る前に携帯電話やＴＶ、パソコンなどの強い光をみないことも大切です。なかには寝酒という回答もありましたが、アルコールは睡眠の質を低下させる原因となり、かえって逆効果です。アルコールは統合失調症の治療薬の効果を不安定にさせ症状の再発や増悪をもたらす危険性もありますから、他の方法をお勧めします。