第3回 ぐっすり眠れてる？

今回は「睡眠」についてお伺いしました（回答者数：57）。

最近の睡眠の状態について、「毎日ぐっすり眠れている」人は回答者の10%のみで、60%以上は、ほぼ毎日よく眠れておらず、そのうち26%は生活に支障があると答えています（Q1）。不眠のパターンでは、寝つきが悪い方が68%と最も多く、夜中に目が覚める、早朝に目が覚める、という回答が続きました（Q2）。1日の総睡眠時間でみると6～8時間という方は38%、6時間未満と短めの方が48%、8時間以上と長めの方が11%でした。一方で、昼寝など、夜～朝以外に30分以上寝ている方が約半数いらっしゃいました（Q3、3-1）。

睡眠薬については、6割近い方が毎日、あるいは時々服用しており（Q4）、毎日睡眠薬を服用している方では、2種類以上の睡眠薬を使っているケースも多いようです（Q4-1）。睡眠薬を服用してから布団に入るまでの時間は、「飲んだらすぐ寝る」という方は4割に満たず、30分以上という方が4割を超えていました（Q5）。睡眠薬の効果については、「よく眠れる」という回答が4割以上ある一方で、翌日の副作用（眠け、ぼんやりする、倦怠感など）や意欲の低下などを訴える回答も3割ほどありました（Q6）。睡眠薬の服用で心配なことについては、「毎日飲むと効かなくなる」「身体に有害ではないか」という回答が多く寄せられました（Q7）。

不眠の日常生活への影響については、1/4の方が「全く影響していない」と回答する一方で、昼間の居眠りや眠けがあるという回答が6割と多く見られました（Q8）。睡眠薬以外の眠るための工夫としては、日中の活動量を増やして疲れるようにしたり、主治医と相談の上、抗うつ薬を飲むタイミングを就寝前に変更して抗うつ薬による眠けを睡眠薬代わりにしているといった意見が寄せられました（Q9）。

質の高い睡眠は脳と身体を休ませ、健康な生活を送る上で欠かせないものです。昼寝の時間が長くなると、夜の睡眠に影響しますからなるべく30分くらいまでにしましょう。適度な有酸素運動や快適な寝室環境づくり、規則正しい食生活など、良質な睡眠を得るための適切な知識と生活改善が有効です。寝付きが悪い、夜中や早朝に目が覚めてしまうなどの場合には主治医に相談し、睡眠薬を使用する場合は、指示にしたがって、正しく安全に使用して、規則正しい睡眠・覚醒リズムを保てるよう努めましょう。

また、睡眠薬は就寝直前に服用するのが基本です。服用後はふらつきによる転倒などのおそれがありますから、すぐに布団に入れる準備を整えてから飲むようにしましょう。