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うつ病ABC

1.うつ病とは?

うつ病は、気分が強く落ち込み憂うつになる、やる気が出ないなどの精神的な症状のほか、眠れない、疲れやすい、体がだるいといった身体的な症状が現れることのある病気で、気分障害*1の一つです。気分障害は大きく「うつ病性障害」と「双極性障害(躁うつ病)」に分けられ、いわゆる「うつ病」はうつ病性障害のなかの「大うつ病性障害」のことです。うつ病では気分が落ち込んだり、やる気がなくなったり、眠れなくなったりといったうつ状態だけがみられるため「単極性うつ病」とも呼ばれますが、一方の双極性障害はうつ状態と躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です(詳しくは「双極性障害ABC」をご参照ください)。

単極性うつ病と双極性障害

*1 アメリカ精神医学会による「精神疾患の分類と診断の手引改訂第4版」(DSM-IV-TR)による分類です。詳しくは「うつ病の診断基準」をご参照ください。

「気分」と「病気」の違い

日常生活の中で憂うつになったり、気分が落ち込んだりといった感情の波はだれでも経験することでしょう。人間関係が思うようにいかなかったり、仕事や受験で失敗してしまったり、大切な人や可愛がっていたペットとの別れなどが原因で、悲しくつらい気持ちになることはごく一般的な感情の変化です。そのような落ち込んだ気分は、原因が解消されたり、気分転換をしたり、ある程度時間が経過したりすることで次第に癒され回復していくものです。

でも、うつ病の場合には気分が落ち込むような明らかな原因が思い当たらないこともあり、たとえ原因となっていた問題が解決しても気分が回復せず、仕事や学校に行けなかったり動くことができなかったり、日常の生活に大きな支障が生じるので治療が必要になります。

うつ病患者の男女比 厚生労働省の調査によると、気分障害(双極性障害を含む)の方の患者数はおよそ100万人で、男女別でみると女性のほうが男性よりも1.6倍多いという結果が示されています(厚生労働省「患者調査」)。ただし、この患者数には病院を受診していない方は含まれていないため、実際にはもっと多くの方がうつ病をはじめとする気分障害に苦しんでいると考えられます。

また、日本におけるうつ病の生涯有病率(調査時までに病気にかかったことのある人の割合)は6.7%で、およそ15人に1人がうつ病を経験*2している計算になりますから、けっして珍しい病気ではなく、だれでもかかる可能性があります。

*2 厚生労働科学研究費助成こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」

うつ病になりやすい性格

うつ病になりやすい性格 うつ病がなぜ、どのように起きるのかについてはまだよくわかっていませんが、感情や意欲は脳が生み出すもので、その働きになんらかのトラブルが起きていると考えられます。具体的には、脳の神経細胞同士でやり取りされる神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミン)のバランスの乱れが関係している可能性があります(詳しくは「脳科学から見たうつ病」をご参照ください)。

神経伝達物質の量だけでなく、うつ病になりやすい気質(性格)やうつ病を引き起こすきっかけとなるストレス(環境変化)があり、それらが組み合わされることでうつ病が起きると考えられています。

うつ病になりやすい気質(性格)としては、生真面目、完璧主義、自分に厳しい、凝り性、気を遣うなどがあげられ、そのような性格のためにストレスを受けやすいと考えられます。

また、学校や社内でのいじめ、受験や仕事での失敗、失恋や離婚、家族や親しい友人との死別といった悲しい出来事だけでなく、結婚や妊娠・出産、昇進・栄転、進学・就職、家の新築や引越しなど、喜ばしい出来事であっても環境が大きく変わることでストレスが生じ、うつ病を引き起こすきっかけとなることが知られています。

自分でチェックしてみましょう

チェックシート

上記の5項目のうち、当てはまるものをチェックしてみましょう。2つ以上該当していて、それが2週間以上、ほとんど毎日続いていたり、日常生活に支障があったりする場合にはうつ病の可能性があります。心配な場合には精神科や心療内科を受診してみましょう。

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