うつ病ABC

うつ病の治療

治療を続けていてもなかなかよくならないと思っている方へ

うつ病治療ではしっかり休養をとりながら、主治医の指示どおりに抗うつ薬を十分な量(それぞれの薬に定められた最大用量)、十分な期間(半年以上)服用することが必要です。早期に抗うつ薬を減らしてしまったり、飲むのを止めてしまったりすると、症状が改善しないまま慢性化してしまうことがあります。

どうしてよくならないの? 抗うつ薬による治療で症状が改善する方は約50%、寛解(症状がなくなること)する方は全体の約30%*1というデータがありますから、主治医の指示どおりに抗うつ薬による治療を続けていてもなかなかよくならないと感じている方は決して少なくありません。ただし、これは1種類の抗うつ薬で治療した場合のデータですから、「自分のうつ病は治らない」と悲観的になる必要はありません。薬の効果には個人差がありますし、抗うつ薬にはさまざまな種類があり効き方も異なりますので、別の抗うつ薬を試してみると効果がみられることがあります。主治医と相談の上、うつ病は治ると信じて焦らずに治療を続けましょう。

それでも効果が感じられない場合は、そのうつ症状がうつ病以外の病気によるものである可能性を疑ってみる必要があります。なかでも双極性障害のうつ状態はうつ病と同じ症状が現れますが、治療薬は異なりますので注意が必要です。何年前のことでも構いませんので、これまでに躁状態(気分が高揚し、ハイテンションで、怒りっぽく、普段の調子を超えて活動的になった時期が数日以上続いたなど)になったことはなかったか、一緒に生活する家族にも聞いてみて、思い当たることがある場合には主治医に伝えるようにしましょう(詳しくは「双極性障害ABC」をご参照ください)。

*1 Trivedi,M.H.et al.:Am.J.Psychiatry,163(1),28-40,2006

治療抵抗性うつ病と増強療法

抗うつ薬による適切な治療を行っても改善しないうつ病は、治療抵抗性うつ病(狭義の遷延性うつ病)と呼ばれています。その場合、抗うつ薬と非定型抗精神病薬を組み合わせる治療法が効果を発揮することがあります。これは増強療法と呼ばれる治療法で、抗うつ薬による適切な治療を行なっても十分な効果が認められない場合に用いられ、抗うつ効果を高める効果が期待できます。主治医に相談してみましょう(増強療法に使用する薬については「抗うつ薬の効果を高める薬 <増強療法>」をご参照ください)。

うつ病薬物治療の増強療法
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