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すまいる君が行く!
すまいる君の突撃取材!地域の取り組みやイベントレポートなどを紹介します。

2.リワークプログラム メンバーの声

リワークプログラムのメンバーに、発症から休職、リワーク開始から現在に至る経緯についてお話を伺いました。

「今の時間はムダじゃない」川口優一さん(20代、仮名)

大学・大学院でコンピュータを専攻した川口さんは、卒業後、大手企業のシステムエンジニアとしてシステムの開発・運用・メンテナンスを行う部署に配置され忙しい日々を過ごしていました。勤務は夜9時~10時くらいまででしたが、システムトラブルには自宅用に貸し出されたPCで24時間対応しなくてはならず、携帯電話に連絡が入ると、深夜や早朝、休日にフォローすることもしばしばでした。
3年目を迎えた頃、あるシステムトラブルのフォローが上手くいかず、そのために上司との折り合いが悪くなってしまいました。「普通なら失敗で凹んでもしばらくすれば回復しますが、その時は凹みっぱなしでどうしようもなくなってしまいました」と当時を振り返る川口さん。「すぐに産業医に相談すればよかったのですが、当時はそれほど深刻に考えていませんでした。2カ月ほど過ぎた頃、なにをするにも上司に聞かなくては自信がもてなくなり、自分の仕事に責任が取れなくなってしまったのです。周囲からも『いつもと違うよ』といわれ、自分から精神科を受診して適応障害の診断を受けて休職しました」。

休職後は会社の寮を出て一度実家に戻って療養した川口さん。3カ月が過ぎた頃、再び上京し、会社の産業医に相談したところ、榎本クリニックのリワークプログラムを紹介されました。当初は週3回のプログラムを受けるのが肉体的にも精神的にも精一杯だったそうですが、徐々に日数を増やし、4カ月後には週5日のプログラムを受けられるまでに回復しました。
「はじめの頃は社会から取り残されているという焦りや将来への不安がありましたが、リワークプログラムを通じて、職場では出会うことのなかった人たちと触れ合うことで『今の時間はムダじゃない』と思えるようになりました」と語る川口さんですが、人付き合いが得意ではなかったので、はじめは知らない人たちと一緒にいることで気疲れしてしまい、椅子に座っているのがやっとだったそうです。 その後、クリスマス会のイベントがあり、その準備を通じてほかのメンバーと打ち解けて話せるようになっていきました。「周りの人と自分の考え方を合わせることに限界を感じたこともありましたが、その都度、スタッフの方に上手くサポートしていただきました。リワークプログラムを受けたことで、世の中にはいろんな考え方・立場の人たちがいて、そういう人たちの考えと自分の考えを統合する『思考法』を身につけることができたのではないかと感じています」。

一度は復職したものの再度調子を崩してしまい、休職満期で退職した川口さんですが、現在はリワークプログラムを継続しながら、「人に役立つ仕事をしたい」と気持ちを新たに求職活動に励んでいます。

「仕事の実践感覚を取り戻すことができた」山田篤史さん(30代、仮名)

11月に大手自動車関連メーカーからコンサルタントに転職した山田さん。12月上旬のある日、上司に1月から海外赴任するよう言われました。慣れない仕事に奔走する日々が続き肉体的にも精神的にも強いストレスを感じていた山田さんは、12月下旬から頻繁におう吐を繰り返すようになったそうです。ひどいときには1日に10回もおう吐するようになり、産業医に相談し心療内科を受診して自律神経失調症の診断を受けたのですが、症状が改善しないままに海外赴任しなければなりませんでした。でも初日からおう吐してしまう状態で、上司と相談の上、仕事の途中で帰国しました。会社は裁量労働制で1日中働くような勤務状態でしたが、1月下旬からは定時で帰宅して体調を取り戻そうとしていました。1カ月が経ち、1日のおう吐回数は1~2回まで減ったものの完全に治るには至らず、休職しました。

チームワークトレーニングの様子

休職期間中は英会話スクールやPC教室、スポーツジムに通ったりしながら一定の生活リズムを作り、自分なりの復職プランを考えていたそうですが、6月に入り、主治医に相談してリワークプログラムを受けるよう勧められました。主治医に紹介されたリワーク施設はビジネス向けの負荷の高いプログラムが組まれていましたが、行政の補助が受けられない施設だったため別の施設を見学に行き利用を開始しました。でもそこは人が少なくてあまり活気がなく、山田さんが望むリワークプログラムとは違っていたそうです。すぐにそこをやめて、インターネットで調べて榎本クリニックのリワークプログラムを受けるようになりました。

他の人の助けは借りずに自分一人で復職しようと考えていた山田さんですが、「英会話スクールにいったりジムに通ったりしていた時期と比べて、会社と同じように、毎日同じ所に通うリワークでは別の体力が求められました。それに、ほかの人たちと一緒に話し合うプログラムを通じて『会社の会議でもこんな感じだったな』とメーカー時代の頃を思い出すこともあり、仕事の実践感覚を取り戻すことができたと思います」とのこと。「リワークを受けて立ち止まって自分を見つめ直すことの大切さを学びました。これからも大事にしたいと思う出会いがいくつもありましたし、人数が多いことは榎本クリニックのリワークプログラムのメリットだと考えています」と振り返る山田さん。

軽スポーツ

休職期間の終了とともに退職した山田さんは、11月から教育業界への転職が決まっています。「どれだけ人に貢献できるかが仕事の本懐と考えています。以前勤めていた自動車業界では車というモノを通じた貢献でしたが、これからは教育を通じて直接人と社会への貢献に努めていきたい と意欲を語りました。

今回ご紹介した榎本クリニックのリワーク利用者の方々は、みなさん自立支援制度を活用されています。そのため、かかる費用は1日あたり1100円程度(1割負担)になります。ただし、自立支援制度では所得によって自己負担の上限額が定められていますので、上限額が1万円の場合、毎日リワークに通ったとしても1カ月にかかる費用は1万円に抑えることができますから、安心して治療に専念することができます。

医療法人社団 榎会 榎本クリニック
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-2-5
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