第4回 家族や周りの人のサポートについて

回答結果

ご本人向け

データを読む!

今回は「家族や周りの人のサポート」についてお伺いしました(回答者数:249)。

回答者の6割以上は、「家族や周りの人たちが病気を理解しようと努めてくれていると思う」・「少しそう思う」と答えています(Q1)。家族や周囲から言われてつらかった言葉や態度は「怠け者として扱われた」が最も多く8割近く、次いで「気持ちの問題」や「性格の問題」という回答も寄せられました。自由回答の記載からも、病気に対する無理解による言動や態度に心を痛めた経験のある方が多いことがわかります(Q2, 2-1)。

また、家族や周囲の人にしてほしいこととして、9割の方が「病気について勉強して正しい知識をもつこと」をあげています。次いで、「仕事や家事を手伝ってほしい」・「病気になる前と同じように接してほしい」という意見が多くありました(Q3)。自由回答でも病気への正しい理解をもって寄り添ってほしいという意見がたくさん寄せられました(Q3-1)。

双極性障害は再発を繰り返しやすい病気です。ご自身で毎日の服薬や再発のきっかけになるようなことに注意することはもちろんですが、再発時のサインを家族や周囲の人にあらかじめ伝えておいて、いつもと様子が異なる場合には指摘してもらったり、主治医に連絡をとってもらったりといった対応も有効です。また、ご本人が病気の症状でつらい中、周囲の理解は回復への助けになります。少しずつでも、ご自身の気持ちを伝えていけるといいですね。このアンケート結果を一緒に見てもらうのも1つの方法です。


この結果は、ご本人とご家族を対象に2015年1月~2017年5月の期間にインターネットを通じて実施されたアンケートによるものです。

上島国利(精神科医師)
昭和大学名誉教授

回答数:249

性別

男性

47人(18%)

女性

202人(81%)

0

20

40

60

80

100

年齢

19歳以下

4人(1%)

20~29歳

67人(26%)

30~39歳

84人(33%)

40~49歳

77人(30%)

50歳以上

17人(6%)

0

20

40

60

80

100

Q1:家族や周りの人たちは病気を理解しようと努めてくれていますか?

1. はい

69人(27%)

2. 少しそう思う

93人(37%)

3. いいえ

49人(19%)

4. わからない

38人(15%)

0

20

40

60

80

100

Q2:これまで家族や周りの人からの言葉や態度でつらかったことはなんですか?(複数選択可)

1. 怠け者として扱われた

195人(78%)

2. 「気持ちの問題」といわれた

177人(71%)

3. 「性格の問題」といわれた

126人(50%)

4. 躁状態のときの言動を責められた

72人(30%)

5. 「いつになったら治るの?」といわれた

58人(23%)

6. 「薬に頼るな」といわれた

40人(16%)

7. 特にない

12人(4%)

0

20

40

60

80

100

Q2-1:Q2の1~6.以外にも家族や周りの人からの言葉や態度でつらかったことがあれば教えてください。(自由回答)

記入回答

Q3: 家族や周りの人にしてもらえるとうれしいことはなんですか?(複数選択可)

1. 病気のことを勉強して正しい知識をもつこと

222人(89%)

2. 仕事や家事を手伝うこと

155人(62%)

3. 病気になる前と同じように接すること

124人(49%)

4. 病院の診察に付き合うこと

78人(31%)

5. 「いつもと違う」と再発のサインを感じたらすぐに受診させてくれること

72人(28%)

6. そっとしておいてくれること

72人(28%)

7. 躁状態の言動は病気によるものだと理解してくれること

63人(25%)

8. 服薬をチェックすること

18人(7%)

9. お金を管理すること

21人(8%)

10. 特にない

2人(0%)

0

20

40

60

80

100

Q3-1:Q3の1~9.以外にも家族や周りの人にしてもらえるとうれしいことがあれば教えてください。(自由回答)

記入回答