自立を支援する社会資源
2-1 暮らす場(在宅生活をサポートするためのさまざまなサービス)
こんな場合に大変助かる制度

いずれも都道府県市区町村で運営されている施設です。入居手続きなど詳しい情報は居住地の役所あるいは精神保健福祉センターホームページなどで入手できます。
従来の「措置制度」とは異なり、希望に応じて利用できるサービスが整備されています。居住地の市区町村役所あるいは最寄りの精神保健福祉センターで受けられるサービスを確認してみるのもよいでしょう。
障害福祉サービス等の体系(介護給付・訓練等給付)
訪問系 | 介護給付 | 居宅介護(ホームヘルプ) | 自宅で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う |
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重度訪問介護 | 重度の肢体不自由者又は重度の知的障害若しくは精神障害により行動上著しい困難を有するものであって常に介護を必要とする人に、自宅で、入浴、排せつ、食事の介護、外出時における移動支援、入院時の支援等を総合的に行う | ||
同行援護 | 視覚障害により、異動に著しい困難を有する人が外出する時、必要な情報提供や介護を行う | ||
行動援護 | 自己判断能力が制限されている人が行動するときに、危険を回避するために必要な支援、外出支援を行う | ||
重度障害者等包括支援 | 介護の必要性がとても高い人に、居宅介護等複数のサービスを包括的に行う | ||
日中 活動系 |
短期入所(ショートステイ) | 自宅で介護する人が病気の場合などに、短期間、夜間も含めた施設で、入浴、排せつ、食事の介護等を行う | |
療養介護 | 医療と常時介護を必要とする人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行う | ||
生活介護 | 常に介護を必要とする人に、昼間、入浴、排せつ、食事の介護等を行うとともに、創作的活動又は生産活動の機会を提供する | ||
施設系 | 施設入所 | 施設に入所する人に、夜間や休日、入浴、排せつ、食事の介護等を行う |
居住 支援系 |
訓練等給付 | 自立生活援助 | 一人暮らしに必要な理解力・生活力等を補うため、定期的な居宅訪問や随時の対応により日常生活における課題を把握し、必要な支援を行う |
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共同生活援助(グループホーム) | 夜間や休日、共同生活を行う住居で、相談、入浴、排せつ、食事の介護、日常生活上の援助を行う | ||
訓練系・就労系 | 自立訓練(機能訓練) | 自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間、身体機能の維持、向上のために必要な訓練を行う | |
自立訓練(生活訓練) | 自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間、生活能力の維持、向上のために必要な支援、訓練を行う | ||
就労移行支援 | 一般企業等への就労を希望する人に、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う | ||
就労継続支援(A型) | 一般企業等での就労が困難な人に、雇用して就労の機会を提供するとともに、能力等の向上のために必要な訓練を行う | ||
就労継続支援(B型) | 一般企業等での就労が困難な人に、就労する機会を提供するとともに、能力等の向上のために必要な訓練を行う | ||
就労定着支援 | 一般就労に移行した人に、就労に伴う生活面の課題に対応するための支援を行う |
介護給付 | A | ホームヘルプ |
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A | 重度訪問介護 | |
A | 行動援護 | |
A | 児童デイサービス | |
A | ショートステイ | |
B | 重度障害者等包括支援 | |
B | 療養援護 | |
B | 生活介護 | |
C | ケアホーム | |
C | 夜間ケア |
訓練等給付 | B | 自立訓練 |
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B | 就労移行支援 | |
B | 就労継続支援 | |
C | グループホーム |
A…訪問・通所系
B…日中活動
C…居住支援
主な地域生活支援事業 | 利用者の相談支援 |
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手話通訳などのコミュニケーション支援 | |
日常生活用具の給付・貸与 | |
移動支援 | |
地域活動支援センターの機能強化 | |
福祉ホーム | |
居住支援 | |
生活介護 | |
その他の日常生活または社会生活支援 |
精神障がい者社会復帰施設(在宅生活をサポートするための施設)
地域生活支援 センター |
地域で生活する精神障がい者のための施設 登録制をとっている施設が多い ※ メンバー向けに、日常生活上で困ったときの相談やアドバイス、社会復帰施設の利用斡旋、仲間や地域住民との交流に関する情報提供しています。 ※ 食事や入浴サービスを行っているところもあります。 |
医療機関が都道府県市区町村からの委託で運営しているセンターもあり、急に具合が悪くなった時や服薬の相談にのってくれる施設もあります。 |
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精神科訪問看護
こんな人には便利な制度
退院のメドがついて一人暮らしに戻る予定だけれど、ちょっとした症状のことで相談できる人が回りにいない
薬の副作用なのか、新たな病気、合併症の症状なのか、病気や薬の相談にのってほしい
自宅に戻っても、入院中のようにちゃんと薬を飲むとか自分の管理でできるのか家族は不安
主治医やデイケアからの依頼により、保健師や看護師などの医療者が、精神障がい者の自宅を訪問し、体調の管理や必要なサポートを行う制度です。
ふだんデイケアに通っていた方が急に来なくなったような場合に、専門家が様子を見に来てくれます。
精神科の訪問看護は保険診療として認められ、実施している精神科病院も増えています。通院医療費公費負担制度の適応もできます。利用については通院先の医療機関(病院・クリニック)に問い合わせてみてください。
家族教室
生活の場で懸命にリハビリテーションに取り組む当事者に、家族はどのように接すればよいのかを、同じ立場の人々とともに学べる場。医療機関や保健所・都道府県の精神保健福祉センターなど、精神科デイケアを行う機関で開催される例が多いようです。