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精神医療ユーザー1000人の声

5 生活費、結婚について

「人が生きていくのに欠かせないものは何だろう」、「より良く生きるのに何をすればいいのかわからない」 などよく耳にします。当事者にとって、病気になって失ったものは、健康以外にもたくさんあるのではないでしょうか?
生活費は「お金」にかかわります。
結婚は「愛情」にかかわります。
今回は、人生にはなくてはならない「お金」と「愛情」、そのふたつと、精神科ユーザーとの関係をとりあげてみたいと思います。

自由に使えるお金は?

まず、生活費についてです。自由に使える小遣いがあると答えた人が72%を超えました。
生活費には、仕事、年金、生活保護などいろいろな収入源があると思いますが、計画を立てて使うと良いのではないでしょうか。

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2. 主な収入源は?

グラフを見てもわかるように、自分の収入だけで生活しているという人が多く、その人達の収入源は、仕事の収入といえるでしょう。そして、家族の収入からお金を得ている人も多いのがわかります。生活保護が収入源だという人が16.2%、また、その他に収入源がある人もいらっしゃいます。例えば、障害年金のみという人や、貯金でまかなっている人、離婚後の貯金と失業手当、不動産所得の入金と作業賃金の人もおられました。

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3. 実際の経済状態は?

ですが、実際の生活について聞いてみると、「あまり余裕がない」という人がとても多いのがわかりました。生活するのに精いっぱいなのでしょう。経済的に「明日のことが不安」という方が13.9%、「余裕がない」が12.3%、「あまり余裕がない」が43.2%で、余裕がない方が多いことがわかります。日常の余裕がなく、生活も苦しい状況なのでしょうか?
食費や交際費、光熱費など、生活するのに必要なお金はとても大切です。今は物価も高く、食費もかかるし、中には親にたよっている方もおられるようです。「今現在は恵まれているが、将来が不安」や「等級変更などで、年金額が減額される心配が常にある」、「子供の教育費を捻出するのに困っている」、「小さい頃から貧しかったので、やりくりしている」という方もおられました。

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4. 結婚と自立

結婚とは、家族から巣立ち、愛する人と共に自立することです。ですから、その人が自立したいかどうかと、結婚とは大きく関わってきます。今回の調査で「家族から自立したい」という人が239人、44.4%、そして自立したくない人が140人、26.0%いました(「1.生活形態、自立について」より「自立したい? したくない?」参照)。
自立するための条件を見てみましょう(「1.生活形態、自立について」より「自立に必要なことは?」参照)。多くの人が、自立には「お金」「職場」「仲間や友人」が必要であると考えています。これは結婚にも関わるポイントです。
体験談ですが、私は高校を卒業して、親から自立したくて、そして田舎を離れ、都会に住んでいる友達の家に一緒に住まわせてもらった経験があります。つらいこともたくさんありましたが良かったということもあり、勉強になりました。環境が変わると、性格も明るくなりました。いい体験になったと思います。

では、ユーザーたちの実際の世帯構成はというと、ひとり暮らしの方も多いのですが、配偶者と暮らしている人も、ユーザー、非ユーザー合わせて132人、13%いました(「1.生活形態、自立について」より「一緒に暮らしている人は誰?」参照)。
また、意外にも、健常者と当事者の結婚よりも当事者同士の結婚の方が長続きするということが、前回2005年の調査結果を再統計してみると分かりました。そして、病気前の結婚か病気後の結婚かを比べると、病気後の方が病気前より結婚した割合が高かったのです(参考グラフ参照)。

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5. コメント

生活費についてですが、私の体験談からいうと、1ヶ月の収入があると、1ヶ月の予定を立てる。そして、食費代、レジャー代、積み立て、などいろいろ分けていく。するとお金の使い道が整理されていくと思います。
そして大きな行事や、お盆や正月などお金を普段より多く使う予定の時は、前から少しずつ貯蓄していく、これが、我が家の生活費のやりくりです。
結婚して、タバコをやめ、レジャーや交際費が少なくなり、生活環境が変わり、お金の使い道も変わりました。私の体験談でした。先ほども書いたように、お金の計画をきちんと立てると生活もうまくいくのではないでしょうか。
そして、結婚についてです。結婚には出会いを大切にすることですね。相手が健常者でも当事者でも、病気に対して理解してくれる人が望ましいのではないでしょうか。
私の体験談ですが、結婚した当時(10年前)は、病気が再発して寝たきりの状態でした。今では、こんなに元気になったのは、主人のおかげでもあります。そこで学んだことは、大事なのは、家事や料理が出来ることではなく、1人ではなく2人で生活していると、出来ないことや知らなかったことなど2人での新しい生活が待っていたことでした。
そして、自然に家事や料理もする生活になったということです。1人では出来ないことでも、結婚して2人で助け合うことで、病気が再発する回数が少なくなる傾向があるということです。
ある統計では、結婚で悩んでいる人は30歳代が多いと出ています。健常者でも当事者でも焦りがくるのでしょうか?中には、結婚を諦めてしまっている人もいます。結婚は一生の問題ですので、決めかねることもあるかもしれませんが、2人が好き同士だったらそれでいいと私は思います。結婚して、壁にぶつかる時もあります。2人とも、結婚する前は別々の生活だったのですから、意見が違うのは当たり前であると思います。それを乗り越えた時に、2人は理解しあえるのではないでしょうか。

お金も愛情も、より良い人生を送るには欠かせないものです。精神科ユーザーたちにとってもそれは同じこと。配偶者と幸せに暮らしている人も多いという嬉しい結果もありましたが、自立したくても難しい、生活に余裕がないと考えている人も目につきました。ユーザー達がより自然に、より幸せな生活を送れるような世の中になって欲しいものです。

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