お薬について

3.薬の副作用

副作用とは、薬の本来の効果(主作用)以外の反応のことをいいます。本人にとっては不快なもので、日常生活にも影響が出る可能性があります。
副作用の出やすさは一様ではなく、薬剤の種類や患者さんごとに異なります。薬を使って、「何かいつもと違う」「副作用ではないか?」と感じることがあったら、我慢したり、恥ずかしがったりせずにすぐに主治医や薬剤師に相談してください。
薬の量や種類を変更することで、副作用が改善される場合があります。また、副作用を抑えるための薬を処方してもらうこともできます。
薬の調整は医師と相談しながら行います。自分の判断で服薬を中止するのは大変危険ですからやめましょう。

主な抗精神病薬の副作用

錐体外路症状

ドーパミン神経の過剰な遮断によって、日常の動作が障害されてスムーズな体の動きができなくなります。

パーキンソン様症状

体がうまく動かない、手がふるえる、体が前かがみになって小刻みに歩く、など

ジストニア

目が上を向く、ろれつがまわらない、首が反り返る、体が傾く、など

アカシジア

足がむずむずする、絶えず歩き回る、足を落ち着きなく揺らす、など

ジスキネジア

無意識に口が動く、手足が勝手に動く

流涎(りゅうぜん)

よだれが多量に出る

悪性症候群

急に高熱(38℃以上)が出て下がらない、汗を多くかく、脈が速くなる、筋肉のこわばりが強くて動けない、意識がもうろうとするといった症状が現れることがあります。発症率は、抗精神病薬を使っている人の1%未満とまれですが、放置すると死に至る危険性もある重い副作用です。現在では有効な治療方法が確立していますので、速やかに受診して医師の指示に従いましょう。

体重が増える

抗精神病薬の中には、服用することで食欲を亢進させて体重を増やしてしまうものがあります。精神疾患にかかると、食生活や生活習慣が乱れたり、運動不足になることがありますので、日常の食事や運動などで体重コントロールを心がけましょう。

糖尿病

抗精神病薬の中には、糖尿病の人には使用できないものがあります。自分や家族が糖尿病を患っている人は、必ず医師に伝えてください。短期間に急激に体重が増えた、のどが渇く、砂糖を多く含む清涼飲料水をたくさん飲むようになった、おしっこの量・回数が増えた、などは糖尿病が疑われるため速やかに受診して検査を受けましょう。

脂質異常症(高脂血症)

患者さんの体質や抗精神病薬の特性によって、血清脂質値の異常が現れる可能性があります。脂質異常症は心臓病や動脈硬化の危険因子です。統合失調症の患者さんは、喫煙、肥満、糖尿病といった危険因子をすでにもっている場合がありますから特に注意が必要です。

生理不順になる、乳汁が出る

「高プロラクチン血症」と呼ばれ、プロラクチンというホルモンの値が高くなることがあります。ホルモンのバランスが妊娠時のような状態になり、女性では生理が止まってしまうことがあります。また、男性の場合には乳房が大きくなったり痛んだりすることがあります。

勃起しない、性欲を感じない(性機能障害)

男性であれば勃起しない、女性であればオルガスムスを感じないといった症状が現れる場合があります。

ぼーっとする、いつも眠い、体がだるい(過鎮静)

薬がもつ興奮を静める作用が強すぎるときに起こると考えられます。発病後間もない急性期には、症状を抑えるために強い薬が使われることが多いので、ぼーっとすることがありますが、長く続く場合は日常生活や社会復帰を考える上でマイナスになります。

口が渇く(口渇)

副交感神経系の働きを阻害するため、唾液が出にくくなって、口やのどが渇いてしまう場合があります。渇きを和らげようと大量の水を飲みたくなるという異常な行動が引き起こされ、「水中毒」と呼ばれます。水中毒になって過剰な水分を摂取していると、むくみや疲労感、頭痛、嘔吐などの症状が現れたり、重篤な場合には、けいれんや昏睡、呼吸困難を引き起こして死に至ることもあり、注意が必要です。主治医に相談して薬を調整してもらいましょう。また、適度な水分をとる、キャンディをなめる/ガムをかむ、うがいをする、氷をなめる、などの工夫でも症状を軽減できます。

便秘

便秘は、抗精神病薬や抗パーキンソン病薬などの使用によりよくみられる副作用です。下剤の服用以外にも、繊維質が多い食べ物(野菜や海藻)を取り入れた食事をすること、日常的に適度な運動を行うこと、規則正しい生活を送ることなどで改善する場合もあります。 重い便秘症になると、(イレウス)になることもありますので、便秘が続くようであれば主治医に相談してください。

立ちくらみ、血圧低下(起立性低血圧)

立ち上がる際に血圧が下がって目がくらむことがあります。

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