双極性障害ABC

7. 双極性障害の心構え

本人・家族が病気を正しく理解しよう!


病気を受け入れ、再発予防のために薬の服用を継続しよう!

本人は躁状態を、また家族はうつ状態を軽く考えがちです。病気を正しく理解して、服薬を継続しましょう。

薬の作用と副作用について正しく理解しよう!

服薬を継続するためにも、薬による作用・副作用を理解することが必要です。 主治医とよく相談しながら自分にあった薬を選択しましょう。

完璧主義の思考をやめよう!

双極性障害は躁状態とうつ状態、症状のまったくない寛解期を繰り返す病気で、躁状態がこの病気の特徴ですが、実際にはうつ状態の方が長いのです。病気になってからの期間(罹病期間)全体のうち、双極Ⅰ型では約3分の1、双極Ⅱ型では約半分をうつ状態が占めていたという報告1, 2) すらあるほどです。
そのため、うつ状態とどう向き合い、対処するかが大変重要です。うつ状態では思考が否定的になり、自己嫌悪や罪業感にさいなまれがちですが、認知療法を続けることで100%を目指さず、70~80%できれば十分だと考えられるようにしましょう。うつ状態が治るまでには時間がかかることがほとんどですから、服薬を継続しながらゆっくり休息をとって、あせらずに生活のリズムを整えることが大切です。

発症した時の状況を振り返ってみよう!

双極性障害治療でもっとも重要なのは再発を予防することです。 以前の発症時にはどんなイベント(ストレス)が原因となったのか、ご家族や周囲の人にも相談して振り返ってみましょう。(例:仕事が急に忙しくなって深夜まで働いていた。特別なイベント:親しい人が亡くなった、子供の結婚式があった、海外旅行に行った、など)

再発の初期徴候を知ろう!

再発の初期徴候(はじめにあらわれるサイン)は、睡眠時間が短くなってきたり、インターネットで本をたくさん注文してしまったり、おしゃべりになってきたりと、人によってさまざまです。家族と相談しながら自分の「再発のサイン」はどんなものか、これまでを振り返ってみましょう。再発のサインがあらわれたと思ったら、早めに主治医に相談することが大切です。

自分がどんなストレスに弱いか理解し、対処法を身につけよう!

以前の躁状態、うつ状態の期間や程度、再発前のストレス、治療内容などを年表のように書き込んだ「ライフチャート」を作成すると、あなたにとって再発や症状の悪化に結びつきやすいストレスはどんなものか、理解するのに役立ちます(記入例を参照ください)。
ライフチャートをもとに、医師やご家族に相談しながら、ストレスへの対処法を考えてみましょう (表・記入例PDFダウンロード)。

1) Judd LL, et al. The long-term natural history of the weekly symptomatic status of bipolar I disorder. Arch Gen Psychiatry 2002 ; 59(6) : 530-537.
2) Judd LL, et al. A prospective investigation of the natural history of the long-term weekly symptomatic status of bipolar II disorder. Arch Gen Psychiatry 2003 ; 60(3) : 261-269.

再発のサインは人それぞれです。いつもよりも睡眠時間が短くなったり、おしゃべりが増えたり、怒りっぽくなったりすることもあります。以前、発症したときのことを振り返って、自分の再発のサインを知っておくと安心です。 ご家族ともよく話し合って、再発のサインに気がついたらすぐに医師に相談してみましょう。

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