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日本一を目指す熱き闘い(前編)
第7回全国精神障がい者バレーボール大会観戦記

精神障がい者の社会参加を目指したスポーツ大会を

今年で7回目の開催となる全国精神障がい者バレーボール大会だが、全国大会の開催に至るまでの道のりは日本精神保健福祉連盟をはじめとする関係者が取り組んできた努力の軌跡でもある。同大会の開催実現に尽力した日本精神保健福祉連盟の大西守氏はこう振り返る。

大西守氏(日本精神保健福祉連盟)

従来、精神障がい者のスポーツ大会というとデイケア施設内でのレクリエーションとしての位置づけに過ぎませんでした。つまり医学的リハビリテーションの延長として捉えられていたんですね。しかし、本来、障害者基本法が謳うスポーツの位置づけはあくまでも地域社会での社会参加の視点から実施されるべきものであって、知的障害や身体障害に比べるとこの点において精神障がい者のスポーツは決定的に遅れていたわけです。そこで、精神医療が入院主体から地域生活中心へと変わりつつあるなかで、精神障がい者のスポーツも地域における社会参加を促進させるものでなければならないという理念に則り、精神障がい者スポーツ大会は多くの関係者の努力によって発足にこぎつけたのです。

2001年、身体障害者と知的障害者のスポーツ大会が統合されて第1回全国障害者スポーツ大会となったことを機会に、その関連事業として「第1回全国精神障がい者バレーボール大会」が開催された。さらに、翌2002年からは全国障害者スポーツ大会のオープン競技として位置づけられ、準公式参加という形で継続してきた。毎年、地区予選会に参加する都道府県、チーム、選手の数は増加し、大会運営側の組織づくりも整備されるなど、精神障がい者バレーボール大会は確実にすそ野を広げている。

大会関係者とボランティアによる手づくりの大会

過去6回の開催実績はあるものの、大会運営は、毎年開催県の関係者が手探りしながら奔走しているのが実情だ。今大会の実施責任者として多くの関係者をとりまとめてきた秋田県精神保健福祉センターの柴田英文氏はこう語る。

柴田英文氏(秋田県精神保健福祉センター)

大会予算が潤沢についている県は別ですが、うちの県では予算がかなり限られていたこともあって、関係各所に援助を仰いだり、ボランティア関係者に協力をお願いしたりと大変でした。普通は運搬・搬入作業も業者さんにお願いできるのでしょうけれど、今回は私やボランティアの方が運搬車両を自分たちで運転したり、看板なんかも手作りで対応しましたからね。ボランティアの皆さんの協力がなかったら開催はままならなかったと思います。

今大会に携わるボランティアの総数は実に300人を超えるという。大会関係者の努力とボランティアの協力による手作りのスポーツ大会。それこそ目に見えない関係者の努力が支えているのだろう。

佐々木安弘氏(ボランティアグループ『みのり』代表)

国体のお手伝いをすることもありますが、国体に比べるとやはり予算が少なくて、たくさんのボランティアが大会に携わって運営しているという感じですね。でも、それだけ手作り感があって温かみのあるスポーツ大会になっているんじゃないでしょうか。

一方、会場で大分県『大分マリンズ』と佐賀県『わんわんクラブ』を元気よく応援していたのは秋田県精神保健福祉ボランティア『れもん』代表の小坂和子さん。『大分マリンズ』と『わんわんクラブ』に特につながりがあるわけではないが、「九州からは遠征費の問題があってなかなか応援に来れないでしょ。だからその分、私たちが代わりに盛り上げてあげているの」とその理由を語ってくれた。その応援ぶりは地元応援団顔負けの力強さだ。こんなところにもこの手作りの大会を自分たちで盛り上げていこうという、大会を影で支える人々の熱い気持ちと温かい心が伝わってくる。

ちょっとひと息・・・

大会期間中、汗をかいた選手たちに人気だったのがドリンクサービスコーナー。スポーツドリンクで、のどを潤し、疲れを癒していました。秋田わか杉国体のマスコットキャラクター『スギッチ』もドリンク片手にパチリ。

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